ヒツジグサ

Nymphaea tetragona Georgi,1775.

スイレン科スイレン属[Nymphaeaceae Nymphaea].多年生の水草.

スイレン属の中で日本に唯一自生する種.未[ヒツジ]の刻[午後2時]になると咲くので未草.日本においては,一般的に,スイレン[睡蓮]というとヒツジグサのこと,もしくは,セイヨウスイレンとアメリカスイレンの雑種の総称.

北海道から九州にかけて,および,シベリア,東アジア,インド北部,北米北西部,ヨーロッパ東北部に分布.

草丈/樹高20cmから50cm.
葉序[phyllotaxis]は互生[alternate].形状は円形で,基部が深く切れ込む.葉身は長さ8cmから19cm,幅が5cmから12cm.葉縁[leaf margin]は全縁[entire margin].
花序[inflorescence]は単項花序.

スイレン属 Nymphaea

被子植物>スイレン目>スイレン科>スイレン属

スイレン目[Nymphaeales]は被子植物の中においてアンボレラ目[Amborellaceae]に次いで2番目に他と分かれた植物群.

その中のスイレン属は世界の熱帯地域から温帯地域に50種が分布.観賞用のスイレンはセイヨウスイレン[Nymphaea alba]やニオイスイレン[Nymphaea odorata]を原種とする温帯スイレン[hardy water lilies]と,アカバナスイレン[Nymphaea rubra]を原種とする熱帯スイレン[tropical water lilies]に大別される.

参考文献 References

  1. 長谷部光泰(2021)「植物の進化」,『特別展「植物 地球を支える仲間たち」』,NHK・NHKプロモーション・朝日新聞社.
  2. 長谷部光泰(2020),『陸上植物の形態と進化』,裳華房.

Vita brevis, ars longa. Omnia vincit Amor.





















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