ボイル・マリオットの法則[Boyle-Mariotte's law]
1662年にロバート・ボイル[Sir Robert Boyle,FRS:1627-01-25/1691-12-31]によって発見された充分に圧力が低いときに成り立つ近似法則.ロバート・ボイルとは独立に1676年にマリオット[Edme Mariotte:c.1620/1684-05-12]によっても発見された.
シャルルの法則[Charles's law]
シャルルの法則は圧力が一定のもとでは,一定質量の気体の体積は温度が1度上昇する毎に $0 {}^\circ\mathrm{C}$における体積の $1/273$ ずつ増加するというもの.
圧力を一定に保ったままで,気体の温度を $t_{1} {}^\circ\mathrm{C}$から $t_{2} {}^\circ\mathrm{C}$に上昇させたとき,体積が$V_{1}$から$V_{1}$に変わったとすると,次の関係が成立する.\[\frac{V_{2}}{V_{1}}=\frac{273+t_{2}}{273+t_{1}} \]絶対温度を用いると上記の関係は次のようになる.\[\frac{V_{2}}{V_{1}}=\frac{T_{2}}{T_{1}} \]
1787年にジャック・シャルル[Jacques Alexandre César Charles:1746-11-12/1823-04-07]が発見.これとは独立して,1802年にジョセフ・ルイ・ゲイ=リュサック[oseph Louis Gay-Lussac:1778-12-06/1850-05-09]が発見.
ボイル・シャルルの法則[Boyle-Charles' law]
初めの圧力を $p_{0}$ ,体積を $V_{0}$ ,絶対温度を $T_{0}$ とし,温度を一定に保って圧力を $p$ としたときに体積が $V_{1}$ とするとボイル・マリオットの法則より,\[p_{0}V_{0}=pV_{1}\]が成り立つ.続いて,圧力を $p$ のままで絶対温度を $T$ にしたときの体積を $V$ とすると,絶対温度表示のシャルルの法則から,\[\frac{V_{1}}{V}=\frac{T_{0}}{T} \]すなわち,\[\frac{V_{1}}{T_{0}}=\frac{V}{T} \]となる.さらに式を変形すると,\[\frac{1}{T_{0}}=\frac{1}{V_{1}} \cdot \frac{V}{T}\]となる.先のボイル・マリオットの法則の式\[p_{0}V_{0}=pV_{1}\]の両辺に乗じると,\[\frac{p_{0}V_{0}}{T_{0}}=\left(\frac{1}{V_{1}}\cdot\frac{V}{T}\right) \cdot pV_{1}=\frac{pV}{T}\]となる□
Mathematics is the language with which God has written the universe.