Russellの逆理

集合に関する2つの公理のうち特に内包性の公理から矛盾が導かれるとするもの.

すなわち,
内包の公理における$\varphi(x)$を$x \notin x$とすると,集合$\{x:\varphi(x)\}$が存在する.
この集合を$R$とし,$R \in R$と仮定すると,$R$の定義から$\varphi(R)$が成り立つ.
しかし,$\varphi(x)$の定義から$R \notin R$となり矛盾する.

逆に,$R \notin R$と仮定すると,$\varphi(x)$の定義から$\varphi(R)$が成り立つので矛盾する.

19世紀末には,集合論は数学のあらゆる理論の基礎である,という考え方が定着していました.つまり,集合論に矛盾が内在することは 数学自体の基礎を揺るがしかねない重大な事態だったわけです.従って,このような集合の逆理は数学の危機と呼ばれるようになっていきます.


Bertrand Arthur William Russell,3rd Earl Russell,1872年5月18日-1970年2月2日


計算機科学前史

Mathematics is the language with which God has written the universe.





















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