安定分布の確率密度関数を解析的に書くことは出来ない.しかし,特性関数$\varphi(t)$を用いて以下の式で表現することが出来る.\[f(x)=\frac{1}{2\pi}\int_{-\infty}^\infty \varphi(t)e^{-ixt}\,dt\]
なお,独立同時分布$(i.i.d.)$に従う標本$X_{i}$に関して,\[S_n=\frac{1}{a_n}\sum_{i=1}^n X_i - b_n\]として,各$n$について定義される$S_{n}$が$X_{i}$と同一の分布となるような$a>0$と$b$が存在するとき,$X$の分布は安定(stable)という.また,全ての$n$について$b_{n}=0$ならば厳密に安定 (strictly stable)であるという.
$a_{n}=n^{1/2},b_{n}=0$のときは正規分布となり,$a_{n}=n,b_{n}=0$のときはコーシー分布,$a_{n}=n^{2},b_{n}=0$のといはレヴィ分布となる.
John P. Nolan (2009年). “Stable Distributions: Models for Heavy Tailed Data ”.
Mathematics is the language with which God has written the universe.