コレクティフというのは事象の繰り返しの系列から抽象された概念です.
コレクティフ
第1条件:
数列 $a_{n}$ の $n$ 項までの部分和を $n$ で割ったものが,$n$ を無限に近づけたとき,ある一定数 $p$ に収束すること.\[\lim_{n \to \infty}\frac{a_{1}+a_{2}+a_{3}+\cdots+a_{n}}{n}=p\]
第2条件:
$a_{1}$ を部分列として選択するに際しては,$a_{1}$ の内容に関係無く決めるとします.2以上の $i$ に対して,$a_{i}$ を部分列として選択する際は,$a_{1}$ から $a_{i-1}$ までの内容に依存して決めてもよいですが,$a_{i}$ の内容には依存しないとします.
このような部分列の構成方法を「部分列の選択行為」といいます.
任意の「部分列の選択行為」によって作られた部分列,\[b_{1},b_{2},b_{3},b_{4},\cdots\]について,その部分和を $n$ で割ったものが,$n$ を無限大に近づけたとき,第1条件の収束値 $p$ に収束すること.\[\lim_{n \to \infty}\frac{b_{1}+b_{2}+b_{3}+\cdots+b_{n}}{n}=p\]
上記の2つの条件をみたす標識系列をコレクティフといいますが,このコレクティフにおける相対度数の極限値 $P(X)$ を事象 $X$ の起こる確率といいます.
Mathematics is the language with which God has written the universe.