コルモゴロフの第1公理[Kolmogorov axiom]
標本空間 $\Omega$ の部分集合族 $\mathscr{F}$ のうち,以下の条件を満たすものを $\sigma$ 集合族といいます.
ここで,1.と2.より,\[\Omega \in \mathscr{F}\]であるから,\[\Omega^{c}=\emptyset \in \mathscr{F}\]となります.
また,\[A_{1},A_{2},A_{3},\cdots \in \mathscr{F}\]であるならば,2.から,\[A_{1}^{c},A_{2}^{c},A_{3}^{c},\cdots \in \mathscr{F}\]となります.
この結果に 3. を適用すると,\[\cup^{\infty}_{n=1}A_{n}^{c} \in \mathscr{F}\]となります.
ここで, 2. とド・モルガンの法則を使うと,\[(\cup^{\infty}_{n=1}A_{n}^{c})^{c}=\cap^{\infty}_{n=1}(A_{n}^{c})^{c}=\cap^{\infty}_{n=1}A_{n} \in \mathscr{F}\]となります.
以上の内容はコルモゴロフの第1公理そのものになります.
実は,コルモゴロフの第1公理は,$A,B,C$という事象が$\sigma$集合族$\mathscr{F}$に含まれている事象であることを意味しているのです.
Mathematics is the language with which God has written the universe.