チェビシェフの不等式

チェビシェフの不等式[Chebyshev's inequality]

期待値 $\mu$ を持つ任意の確率変数 $X$ と $a > 0$ に対して,\[P(|X - \mu| \geq a) \leq \frac{E[|X - \mu|^{2}]}{a^2}\]という関係が成り立ちます.
これをチェビシェフの不等式[Chebyshev's inequality]といいます.

この不等式は,どのような標本・確率分布でも成り立つ,確率分布と標準偏差の関係を表すもので,パフヌティ・チェビシェフ[Pafnuty Lvovich Chebyshev;1821/5/16-1894/12/8]により証明されました.

チェビシェフの不等式[Chebyshev's inequality]は,マルコフの不等式から導くことが出来ます.

つまり,マルコフの不等式\[P(|X| \geq a) \leq \frac{E[|X|]}{a} \]において,$a$ を $a^{2}$ に,$X$ を $(X-\mu)^{2}$ と置き換えると,\[P(|X-\mu|^{2} \geq a^{2})=P(|X - \mu| \geq a)\]となるので,結局,\[P(|X - \mu| \geq a) \leq \frac{E[|X - \mu|^{2}]}{a^2}\]が成り立ちます□

Mathematics is the language with which God has written the universe.





















二項分布とポアソン分布の関係 マルコフの不等式 ベータ関数 関数 運動エネルギーと仕事 グラフ描画