一般に,$N(\mu,\sigma^{2})$における標本平均において\[\frac{X-\mu}{\frac{\sigma}{\sqrt{n}}}\]は$N(0,1)$に従う.ここで,$\sigma^{2}$が既知ではない場合に,標本分散$s^{2}$を$\sigma^{2}$の代わりに用いると\[\frac{X-\mu}{\frac{s}{\sqrt{n}}}\]は正規分布には従わない.
ところが,\[Y=\frac{ns^{2}}{\sigma^{2}}=\frac{1}{\sigma^{2}}\sum^{n}_{i=1}(X_{i}-\bar{X})^{2}\]は$\chi^{2}(n-1)$に従う.
また,\[X=\frac{\bar{X}-\mu}{\frac{\sigma}{\sqrt{n}}}\]は$N(0,1)$に従う.
両辺の$\sigma$が消去されて$t$分布が導出される.
Vita brevis, ars longa. Omnia vincit Amor.