テンソル

定義:テンソル

$(V_1,\ldots,V_n)$を有限次元ベクトル空間とし,$V_1^*,\ldots,V_m^*$をそれぞれの双対空間とする.
このとき,$(p,q)$型のテンソルとは,次の多重線形写像である.\[T: \underbrace{V_1^* \times \cdots \times V_p^*}_{p} \times \underbrace{V_{p+1} \times \cdots \times V_{p+q}}_{q} \rightarrow \mathbb{F}\]ここで,$\mathbb{F}$は基礎体(通常は$\mathbb{R}$または$\mathbb{C}$)である.

テンソル空間は次のように表記される.\[T^p_q(V) = V \otimes \cdots \otimes V \otimes V^* \otimes \cdots \otimes V^*\]($p$個の$V$と$q$個の$V^*$のテンソル積)

局所座標での成分表示は次のようになる.\[T = T^{i_1\ldots i_p}_{j_1\ldots j_q} e_{i_1} \otimes \cdots \otimes e_{i_p} \otimes e^{j_1} \otimes \cdots \otimes e^{j_q}\]

テンソルの具体例

$(0,0)$型テンソル(スカラー)

スカラーは最も単純な$(0,0)$型のテンソルである:\[T: \mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R}\]

$(1,0)$型テンソル(ベクトル)

ベクトル$v \in V$は$(1,0)$型のテンソルとして次のように表される:\[v: V^* \rightarrow \mathbb{R}\]

具体例として$\mathbb{R}^3$での位置ベクトル:\[v = v^1 e_1 + v^2 e_2 + v^3 e_3\]

ここで$(e_1, e_2, e_3)$は基底ベクトルである.

$(0,1)$型テンソル(共変ベクトル)

双対空間$V^*$の元$\omega$は$(0,1)$型のテンソルである:\[\omega: V \rightarrow \mathbb{R}\]

具体例として微分形式:\[\omega = \omega_1 dx^1 + \omega_2 dx^2 + \omega_3 dx^3\]

$(1,1)$型テンソル(線形写像)

線形写像$T: V \rightarrow V$は$(1,1)$型のテンソルとして表される:\[T = T^i_j e_i \otimes e^j\]

具体例として2次元での回転行列:\[T = \begin{pmatrix}\cos\theta & -\sin\theta \\\sin\theta & \cos\theta\end{pmatrix}\]

数学的なテンソルとプログラミング言語におけるテンソル

数学的なテンソル:

プログラミング言語におけるテンソル:

Mathematics is the language with which God has written the universe.





















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