モノダイル構造
定義:
モノイダル構造は,
モノイダル圏[monoidal category]として定義される.
モノイダル圏は,以下の要素から構成される.
- カテゴリ $\mathit{C}$:対象と射を持つ通常の圏.
- 二項演算[モノイダル積] $\otimes: \mathit{C} \times \mathit{C} \to \mathit{C}$:
- 圏内の2つの対象を組み合わせて新しい対象を生成する演算.
- $\otimes$は,テンソル積や直積などといわれる.
- 単位対象 $I \in \mathit{C}$:
- モノイダル積において単位元となる対象.すなわち,任意の対象 $A \in \mathit{C}$ に対して,\[A \otimes I \cong A \quad \text{および} \quad I \otimes A \cong A\]が成り立つ.
- 結合律の自然同型:
- モノイダル積には結合律が自然に成り立つように,結合律を定義する自然変換が与えられる.すなわち,任意の対象 $A, B, C \in \mathit{C}$ に対して,次の同型が存在する.\[\alpha_{A,B,C}: (A \otimes B) \otimes C \to A \otimes (B \otimes C)\]これは,対象の結合に関してどの順番で積を取っても結果が同じになることを意味する.
- 単位律の自然同型:
- 単位対象 $I$ に対しても次のような自然同型が定義される.\[\lambda_A: I \otimes A \to A \quad \text{および} \quad \rho_A: A \otimes I \to A\]これにより,単位対象が積における単位元として機能する.
Mathematics is the language with which God has written the universe.