マルチホップ・リーゾニング

summary:

マルチホップ・リーゾニング[multi-hop reasoning]とは,大規模言語モデル[LLM]が,単一の情報源に直接依存するのではなく,複数の関連する情報源や中間的な推論結果を活用しながら,段階的に推論を重ね,最終的な結論や解答を導き出す能力と定義される.これは,単なる情報検索や単発の推論にとどまらず,複数の情報を組み合わせ,それらの関係性を解釈しながら,論理的なプロセスを経て解を導くものである.

マルチホップリーゾニングには,以下のような要素を含む推論プロセスを指す.まず,複数の情報源の利用が挙げられる.これは,異なる情報や知識を結びつけながら推論を行い,個々の情報だけでは得られない洞察を生み出すことを意味する.次に,段階的な推論が重要である.これは,一つの推論結果を次の推論の入力として用い,複数のステップを積み重ねながら最終的な結論に到達する手法である.この考え方は,second-hop reasoning,multi-step reasoning chainsとも表現される.

さらに,情報の関連付けも不可欠な要素である.これは,直接的な関係性が見られない情報同士を結びつけ,間接的な関係性を推論することを指す.単に事実を列挙するのではなく,異なる文脈から得られた情報を統合し,より高度な推論を実現する.加えて,内部的な推論も考慮されるべきである.これは,明示的な推論ステップとして表面化しない潜在的な[latent]推論も含む概念であり,モデル内部で行われる論理的な処理が影響を与える場合がある.例えば,ユーザーに対して明確に提示されない中間的な判断や,複数の情報の統合によって生じる暗黙的な結論などが該当する.

マルチホップリーゾニングは,特に複雑な質問応答や,多様な情報を統合する必要があるタスクにおいて重要な役割を果たす.単純な事実照合では対応できない高度な問題解決においても有効であり,科学的推論,法律判断,医療診断,創造的思考を要する領域など,さまざまな分野での応用が期待される.また,モデルの推論過程をより透明にし,説明可能性[explainability]を高める上でも,マルチホップリーゾニングの技術は不可欠である.

参照

  1. Sohee Yang, Elena Gribovskaya, Nora Kassner, Mor Geva*, Sebastian Riedel*. Do Large Language Models Latently Perform Multi-Hop Reasoning?. In ACL 2024.
  2. Sohee Yang, Nora Kassner, Elena Gribovskaya, Sebastian Riedel*, Mor Geva*. Do Large Language Models Perform Latent Multi-Hop Reasoning without Exploiting Shortcuts?. arXiv, 2024.
  3. Google DeepMind. Latent Multi-Hop Reasoning. GitHub, https://github.com/google-deepmind/latent-multi-hop-reasoning. Accessed 23 Mar. 2025.

Mathematics is the language with which God has written the universe.





















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