関係代数
summary:
関係代数[Relational Algebra]とは, リレーショナルデータベースの集合論的な操作を定式化するための形式体系であり,数学的には
リレーション[=直積集合の部分集合]に対する演算の代数系として定義される.
すなわち,関係代数とは,リレーションの集合 $ \mathcal{R} $ と,その上に定義された基本演算\[\sigma, \pi, \cup, -, \times, \bowtie\]からなる代数系である.
これは,集合代数[Boolean algebra]や半環に類似した性質を持つ代数構造を有する.
関係代数における演算には,以下のものが含まれる.
- 選択[Selection]:属性に関する述語 $ \theta $ を満たすタプルのみを抽出する単項演算.$ R $ をリレーション,$ \theta $ を述語として,$\sigma_\theta(R)$
- 射影[Projection]:指定された属性のみを取り出し,他を削除する単項演算[重複は除かれる].$\pi_{A_1, A_2, \dots, A_k}(R)$
- 和集合[Union]:同じスキーマ[属性集合]を持つリレーション $ R $ と $ S $ に対して,$R \cup S$
- 差集合[Set Difference]:$R - S$
- 結合[Join]:特定の述語 $ \theta $ に基づいてタプルを結合する二項演算.$R \bowtie_\theta S$
Mathematics is the language with which God has written the universe.