ハーン-バナッハの拡張定理

定理:Hahn-Banach extension theorem

ベクトル空間 $X$ の部分空間 $Y$ 上で定義された線形汎関数 $f: Y \to \mathbb{R}$ が与えられたとき,以下の条件を満たす線形汎関数 $F: X \to \mathbb{R}$ が存在する.
  • $F$ は $f$ の拡張である.すなわち,$F|_Y = f$.
  • $\forall x \in X, \quad F(x) \leq p(x)$

ただし, $p: X \to \mathbb{R}$ は劣加法的で正同次な関数で,$\forall y \in Y, \quad f(y) \leq p(y)$ を満たすものとする.

定理の意味と重要性

証明のステップ

  1. ツォルンの補題を用いて,極大な拡張の存在を示す.
  2. この極大拡張が実際に全空間上で定義されていることを証明.
  3. 拡張された汎関数が元の汎関数と同じノルムを持つことを確認.

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