ペアノの公理

ジュゼッペ・ペアノ(1858-1932)による,算術の形式的な基準となる公理は5つの公理から成り立っています.

自然数の集合を $\mathbb{N}$ とすると,ペアノの公理は次のように表されます.

  1. $\exists 0 \in \mathbb{N}$
    $0$ は自然数.
  2. $\forall n \in \mathbb{N}:\exists n+1 \in \mathbb{N}$
    全ての自然数には,要素 $n$ に対して,$n+1$ を対応させる規則が定まっています(つまり後者があります).
  3. $\forall n,m \in \mathbb{N}:n+1=m+1 \to n=m$
    $n+1=m+1$ ならば $n=m$ となります.
  4. $\forall n \in \mathbb{N}:n+1 \neq 0$
    $n$ が自然数ならば,$n+1$ は $0$ にはなりません.
  5. $\forall \mathbb{S} \subset \mathbb{N}:$
    $(0 \in \mathbb{S} \lor \forall n:\in \mathbb{S} \to n+1 \in \mathbb{S}$
    $\to \mathbb{S} \to \mathbb{N}$
    $\mathbb{N}$ は上記の条件を満たす最小の集合です.$\mathbb{N}$のどのような真部分集合も上記の条件は満たしません.満たすならば $\mathbb{N}$ となります.


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