平均値

定義:平均値[average]

実数に値をとる確率変数 $X$ が確率密度関数 $p_{X}(x)$ により表される確率分布に従うとする.
このとき,可測な関数 $g$ が与えられたとき,\[E(g(X))=\int_{-\infty}^{\infty}g(x)p_{X}(x)dx\]を平均値という.

平均値平均[mean],期待値[expectation]ともいわれる.

平均値は $\mu_{g(x)}$ と表す.

確率変数 $X$ が高々可算個 $(x_{1}, x_{2}, \cdots)$ を取るとき,すなわち,離散型確率変数であるとき,$X$ の平均値は,\[E(X)=\sum_{i=1}^{\infty}x_{i}p(X=x_{i})\]と表される.

$X=(x_{1}, x_{2})=(4,2)$ のとき,平均は \[\mu=\frac{4+2}{2}=\frac{6}{2}=3\]となる.これを,$(x_{1}, x_{2})$ 平面上に表すと点Bとなる.つまり,平均値はベクトルOBで表される.ベクトルBAはデータ $X=(x_{1}, x_{2})=(4,2)$ と平均 $(3,3)$ との距離すなわち偏差 $(4-3,2-3)=(1,-1)$ となっている.図から分かるようにデータは平均と偏差に直交分解される.平均 $(3,3)$ と偏差 $(1,-1)$ が直交していることは,\[3 \cdot 1 + 3 \cdot (-1)=3-3=0\]となることからも確かめられる.

なお,母集団平均のことは母平均[population mean]といい $\mu$ で表す.

参照

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