確率分布
確率分布[probability distribution]
$\Omega$を有限集合もしくは可算集合とするとき,$\Omega$から実数への関数$p$であって,
- 任意の$\omega \in \Omega$について$p(\omega) \ge 0$
- $\sum_{\omega \in \Omega}p(\omega)=1$
の条件を満たすものを確率分布[probability distribution]もしくは確率関数[probability function]という.
実数全体の集合\[\mathbb{R}=\{-\infty < x < \infty \} \]において確率空間[probability space]を考える.
実数の集合$\mathbb{R}$は非可算集合であり無限集合であるので,可算集合を仮定した確率分布[probability distribution]を使うことはできない.
確率分布[probability distribution]
実数全体の集合$\mathbb{R}$から実数への関数$p$であって,
- 任意の$x \in \mathbb{R}$について$p(x) \ge 0$
- 任意の$a,b \in \mathbb{R}$に関して,集合$A=\{x \in \mathbb{R}|a < x < b\}$における$\int_{A}p(x)dx$が有限確定値
の条件を満たすものを確率分布[probability distribution]もしくは確率密度関数[probability density function]という.
積分値である\[P(A)=\int_{A}p(x)dx \]が有限確定であれば,$x \in A$となる確率が$P(A)$として定義できる.
$P(A)$が有限確定となる集合$A$から作られる集合族が$\sigma$-加法族[sigma-algebra]である.
参照:
- 測度
- 確率測度
- 確率測度の拡張
:測度が有限なシリンダー集合上において完全加法的であれば,ホップ[E.Hopf's extension theorem]の拡張定理,カラテオドリの拡張定理[Carathéodory's extension theorem]を用いて無限の場合に一意的に拡張可能.シリンダー集合から生成される$\sigma$-集合族は$\mathcal{S}$上のボレル集合体となる. - 有限加法族
- シグマ加法族
- ボレル集合族
:ボレル集合族は実数上の自然なシグマ集合族.確率変数を実数への可測関数として定義する上でボレル集合族が主役となる.
なお,ボレル集合上のルベーグ測度は完備ではない.これを完備化したものがルベーグ測度であり,対応するシグマ集合族がルベーグ可測集合族.
Mathematics is the language with which God has written the universe.