無作為抽出
Definition:
無作為抽出とは,母集団からサンプル[標本]を選ぶ際に,各要素が等しい確率で選ばれるようにする抽出方法のことをいう.
無作為抽出の目的:
- 母集団の特性を偏りなく推定すること
- 統計的推論の基礎となる代表性のあるサンプルを得ること
無作為抽出の主な特徴:
- 選択の公平性: 各要素が選ばれる確率が等しい
- 独立性: 一つの要素の選択が他の要素の選択に影響しない\[P(X_i = x_j | X_k = x_l) = P(X_i = x_j), \quad \forall i \neq k\]
- 中心極限定理: サンプル平均の分布は,サンプルサイズが大きくなるにつれて正規分布に近づく\[\frac{\bar{X} - \mu}{\sigma / \sqrt{n}} \xrightarrow{d} N(0,1)\]ここで、$\bar{X}$はサンプル平均、$\mu$は母平均、$\sigma$は母標準偏差である.
- 不偏性: サンプル統計量は母集団パラメータの不偏推定量となる.例えば,サンプル平均について,\[E[\bar{X}] = \mu\]
- 一致性: サンプルサイズが大きくなるにつれて,サンプル統計量は母集団パラメータに確率収束する.\[\bar{X} \xrightarrow{p} \mu \quad \text{as} \quad n \to \infty\]
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