アイオワ州立大学のJohn Vincent AtanasoffとClifford Edward Berryによって約300本の真空管を利用し,2進数による演算装処理,論理回路の装備などを取り入れたABC[Atanasoff & Berry Computer]が制作される.30元連立一次方程式を解くことが可能だった
ペンシルベニア大学のJohn Presper EckertとJohn William Mauchlyが陸軍の弾道計算のためにENIAC[Electronic Numerical Integrator and Computer]を開発.18,000本の真空管,1,500個のリレー,170,000個の抵抗,10,000個のコンデンサー,6,000個のスイッチ,4,000個のネオン管などの部品で構成されていた.ENIACは世界初のコンピューターと言われているが,ブレーズ・パスカル[Blaise Pascal,1623年6月19日-1662年8月19日]の歯車式計算機を電子化したものであり演算装置は10進数だった.消費電力は140kW.このプロジェクトに後から参加したフォン・ノイマンがコンピューターのメモリにデータとしてプログラムを搭載する方式を広めたことでも知られている.この方式が後にソフトウェアと呼ばれることになる.そして,その方式を生み出す過程でEDVACというコンピューターが開発された.ENIACの後継機である.
シャノン[Claude Elwood Shannon,1916年4月30日-2001年2月24日]が『通信の数学的理論[A mathematical theory of communication]』を発表.ある条件が満たされれば符号長を大きくするに従い,誤り確率がいくらでも小さくなるような符号の列が存在することを示した.
ケンブリッジ大学のMaurice Vincent WilkesがENIACとENIACの後継機のノイマン型コンピューターEDVACに影響を受けてEDSAC(Electronic Delay Storage Automatic Calculator)を開発する.
シャノン[Claude Elwood Shannon,1916年4月30日-2001年2月24日]がウォーレン・ウィーバー[Warren Weaver,1894年7月17日-1978年11月24日]の解説付きの書籍『通信の数学的理論[The mathematical theory of communication]』を出版.通信における各種の基本問題を取り扱うために,エントロピーの概念を導入するとともに,情報量の単位としてビット[bit;binary digit;古典ビット]を導入.なお,ビットそのものは統計学者ジョン・ワイルダー・テューキー[John Wilder Tukey,1915年6月16日-2000年7月26日]が1947年1月9日に「binary digit を縮めて bit とする」とメモしたことが嚆矢とも.